3/23(日)快晴 平瀬から白水湖(チャリ漕ぎ)から転法輪谷往復
例年ならこの時期白山東面台地の山行報告がネットに上がっているが、今年は見当たらない。
嫌な予感があるが、多少苦労してもなんとかなると安易に考えて実行した
土曜日早めに出発して平瀬の道の駅でテント泊仮眠。4:00に起きて準備。
5:00過ぎには
自転車の準備も終えて林道入口を出発できた。林道の除雪はほとんどなされていない模様で
ところどころ堅い雪を自転車を担いで突破する。崖崩れや倒木、雪崩跡など休むことなく
林道をふさいで、素直に自転車を漕がせてはくれない。最初のトンネル出口が硬い雪面で覆
われており、自転車を担いで何とか這い出す。
その後も雪崩に覆われて急斜面になった林道を、自転車を担いで渡ることを繰り返し
間名古谷に入る前の長いトンネル出口が急斜面の硬い雪壁になっていた。空身で登るのす
ら難しく、自転車はここにデポして、以降林道後半は長い歩きになった。
スキーとスキー靴をつけた重いザックを担ぎながら林道を延々と歩く。
何とか雪がつながったところで運動靴をデポしてスキーに履き替えてシール登行。
漸く白水湖畔のいつもの台地入口に到着することができたが、すでに8:30。
時間と体力は大幅に消耗している。帰りも同様に林道を歩くことを考えると、すでにピーク
到着は絶望的な状況であったが、天気もよくせっかく来たのだから行けるところまで
行くことにした。
急斜面を木に掴まりながら這い上がり、その後台地に降り立つ。ここから緩やかな疎林
の雪面を延々と登っていく。第一目標はコブラツリー。先行者のトレースに従って、谷を
右側に曲がると青空を背景にそびえているコブラツリーに漸く到着(10:50)。
疲れた体にむち打ちながら次の目標は転法輪谷入口。やや傾斜が緩くなり順調に
進んで漸く、白山ピークが眼前に広がる転法輪谷に到着(11:45)。何名かの先行者が登って
いるのが確認できた。その後も、谷上部を目指して進むが体力と時間が限界となり、12:50
肩の下で登行終了とする(Wはさらに下で待機)。
登行中にわれわれとほぼ同じ時間に自転車で林道を出発した単独行の人がすでにピークを
踏んで滑走してきた。あまりの速さに全く脱帽。
雪面は快晴の日差しに暖められてほどよく緩んで、極上のザラメ雪になって非常に滑り
易い。広々とした谷、適度な斜度の斜面と山スキーにはうってつけのスロープが続いており、
滑りを十分に堪能することができた。
東面台地終了近くになって薮がややうるさい狭い場所を通過する時に、Wのスキーが埋ま
っていた木の枝に挟まって大転倒。スキーはリリースされ、身体は前転。運悪く転んだと
ころにむき出しの岩があって左膝を強打。幸いなことに時間とともに痛みも和らいでおそる
おそる膝を曲げると何とか動かせる状態で骨には異常はなかったようで、その後、何とか行
動はできた。一歩間違えると、行動不能になる大怪我にもつながる可能性もあり、恐ろしさ
を実感した。
白水湖畔の林道に降り立ったのが14:30。通常ならここから自転車に乗って豪快にダウンヒ
ルを楽しむところが、今年はまだまだ歩く必要がある。とりあえず雪がつながっている間は
スキーで滑ることにする。雪が途切れたところでまたスキーと靴をつけた重いザックを担いで
林道歩きが始まる。朝は硬かった雪面が緩んで危険度は下がるが運動靴がべちゃべちゃになる。
重いザックが肩に食い込んで痛く、何度か休憩を余儀なくされる。
疲れた体で忍耐しながら歩き続け、漸く自転車をデポしたトンネルまでたどり着くことが
できた。ここから自転車にまたがり荒れた林道をところどころ押し歩き、担ぎを交えて下って
いくが、さすがに自転車に乗っている時は楽で速く、すこぶる快適であった。
結局、林道入口に戻ったのが17:10。
延々12時間の山行であり、ピークは踏めずの敗退ではあったが、快晴の天候と極上のザラメ
雪がせめてもの救いであった。
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