神戸山スキークラブ

 K.M.S.C.
Kobe Mountaineering Ski Club 北ア・四ッ岳 山スキー報告
関西から希望と元気を届けよう
ようこそいらっしゃいませ!! どうぞごゆっくりと!! 山スキーを楽しみましょう!! 入会をお待ちしております!!

日 時  2013年3月3日(日)
山域・場所  北ア・四ッ岳
メンバー  Wasa,Yabuta,Miyazaki,Yamamoto=4名
天 気  晴れ 時々曇り
ルート  平湯キャンプ場~北東コース~四ッ岳ピーク~往復
スタイル <アルペン3名 テレ1名
温 泉 <平湯温泉

平湯スキー場駐車場にて短い仮眠で寝過ごし7:00に出発しようとするとスキー場利用者以外の駐車禁止とのクレームで、トンネル前の駐車場まで移動させてキャンプ場から漸く再出発(7:30)。先行者のトレースがあり、それに従う。雪はやや堅くクラスト気味。昨年の悪雪の記憶がよみがえり、帰りの滑りが心配される。最初の急斜面はずりながらもシールで登りあげる(8:00)。

渡渉点までシールのまま下って、大滝川を渡渉する(8:30)。積雪が多く、全く問題はない。例年なら大きな氷のつららができている岩肌が、今年は少ない。大雪は降ったが暖かくならず、水量が無いと言うことか?先行トレースに従い再度急登を登って、以降尾根の先行トレースをたどる。天気が良く笠が岳はじめ北アルプスの展望がすばらしい。途中単独行に追い抜かされてもなお、ゆっくりのペースで進む。

先行トレースは北東コースかと思いきや岩峰の直下で右折して、急斜面をトラバースして通常の北面コースに進んでいる。昨年の記憶から四ツ岳上部は、北東コースの方が雪が柔らかく安全との判断から、やや急な斜面を左にトラバースし、途中アイゼンに切り替えるなど安全には注意して、我々は予定通り北東ルートを進むことにした。やや堅い斜面をクトーやアイゼンを利かせながら慎重に登り上げ、三角岩上部のハーフパイプ入口に到着した(12:20)。

2013.3.yotu
今日は天気も上々
2013.3yotu
笠が岳がくっきりと

2013.3.yotu
振り返る
2013.3.yotu
小休憩

ここからは緩やかではあるが氷結で堅くなった斜面を進み、四ツ岳ピーク到着が13:40。先行トレースのおかげもあって歩行時間としては、さほど長くはないが、出発が遅くなった ためか、我々の到着はかなり遅い時刻になって、先行者はすでに滑り出していた。頂上で乗鞍周辺の景色を堪能したいが、風が強く寒い。シールをはがして早速下山する(14:00)。

堅い斜面ではあるが、何とか滑ることができ、慎重に下っていく。三角岩横の平坦地で漸くくつろぐことができた(14:25)。ここからは、沢状地形を進み適当なところで左に戻る予定であった。三角岩以降は吹き溜まりも多く、十分な積雪の粉雪があって、思わずにやけてしまうような快感の滑りができた。心地よい滑りを堪能したところで、GPSをみると急な谷に入っていて左へのトラバースがかなり厳しい状況になっていた。

仕方なくトラバースに適した斜度まで沢を下り降りようとするが、結局シールを付けて登り返すことになってしまった(15:00)。シール装着してやや登り気味で進んで登りのトレースに合流できたのが15:40。只でなくても時間が遅くなっているのに、登り返しで時間を取られてしまい、反省する。これ以上の失敗は許されないとの判断で、登りのトレース周辺をルートをはずさずに慎重に下っていくことにする。


2013.3.yotu
雲海の北アルプス
2013.3.yotu
壺足で歩む

2013.3.yotu
景色を堪能しながら
2013.3.yotu
どっち方面?

途中までには登りのトレースしか無かったために容易にルート判断できたが、途中から、多くの先行者の滑降シュプールが交錯して、登りのトレースを判断する事が難しくなってきた。ただし、これだけ多くのシュプールがあるということは、これを辿れば容易に戻れるとの甘い考えもあり、GPSによる詳細なルート確認をすることもなく、安易に滑降シュプールを辿っていってしまった。しかし、このシュプールが正規の尾根筋ルートよりもわずかに左に寄りすぎて、最終的には大滝川に落ちる急な斜面を進んでいることに後で気づいた。

この段階で登り返すのが良かったが先行者シュプールは急斜面のトラバースで尾根に戻るべく先に進んでいたので、我々もかなり急な斜面を斜滑降トラバースで進んでいく。ところが最終的には進退窮まる斜面に出くわし、先行者も引き返して尾根に登り上げていた。急斜面でなお所々氷結している嫌らしい斜面を尾根まで数十m登る必要がある。最初は壺足でもとトライしたが、悪雪が深く腰まで潜って進むことはできない。急斜面でも何とかシールを付けて、板をはき登り返すことにした(16:00くらい)。


2013.3.yotu
周りを振り返る
2013.3.yotu
三角岩

2013.3.yotu
急斜面トラバース
2013.3.yotu
シートラで登り

  急斜面での作業で慎重になるべきところ、長時間行動と再度のシール登高での疲労のためか、1名が急斜面でのキックターンでバランスを崩し滑落してしまった。何とか自分で滑落を止めることができたが、急斜面で板をはずすことや起きあがることはできない。ストックを雪面に刺して、アンカーとしてそれにしがみついているのみである。何とか助けなければと思いながらも、自身の足場も不安定でとても助けに行ける状態でもない。ロープを出して確保しようとしても15m程度の距離があって届かない。

他メンバーのロープと合わせて届かせようかとしているところに、先にシールを付けて歩き始めていたYBさんが急斜面を下り、助けに行って板をはずし、壺足状態になることができた。その後、悪雪の急斜面を慎重にシール登高し尾根筋に戻ることができ、一安心(16:50)。

まだまだ下りが長いので、暗くなることを考えてヘッドランプを用意するとともに、携帯で留守宅本部に遅くなる旨を伝えた。今度こそ慎重にGPSを確認しながら、下りのルートを都度確認して以降は比較的順調に進むことができた。下部の雪質も昨年程の悪雪ではなく、比較的スムーズに滑降することができたのも幸いした。渡渉点が17:16。キャンプ場駐車場到着が18:00で、何とか暗くなる前に山行を終了することができた。


2013.3.yotu
後一息の登り
2013.3.yotu
ごつごつの岩のお出迎え

2013.3.yotu
ピークに登り上げる
2013.3.yotu
四ッ岳頂上、360度の眺望

♣ ゲストブックへの書き込み ♣

HOME

Copyright © 2010 Kobe Mountaineering Ski Club All rights reserved.